品川区は都内でも有数の狭小地エリア。災害に備えた耐震補強工事が必須です!

【今回のテーマ】耐震補強工事

東京都品川区に根差して55年、地域密着型の工務店として安心・安全な住まいをお届けするタイホウ建設です。

私たちは補修工事のような小さな工事からやリフォーム・新築工事まで、「住まいの町医者」として地域の皆さまの暮らしを守ってきました。町内活動には積極的に参加し、地域住民同士の触れ合いを促進するようなイベントの開催や月間情報紙(かわら版)の無料配布を行うなど“地域密着型”の工務店として様々な活動を長年に渡り継続して行なっています。 

そして、これらの活動と共に私たちが力を入れていることとして、「耐震補強」の重要性を伝えることがあります。都内でも有数の狭小地エリアである品川区は、ひとたび地震が起きると被害が甚大になることが予想されているので、日頃から地域の皆さま一人一人が危機意識を持って十分な防災対策をする必要があると考えています。耐震をしておくことで多くの命が救われる、それは紛れもない事実なのです。 

今回は、いつ起きるかわからない自然災害に備えた耐震補強の方法と、「住まいの町医者」として地域の皆さまを守るための日々の取り組みについて、それぞれ詳しくお話ししたいと思います。 

近年ますます重視される耐震補強の重要性

 
地震大国、日本。

日本の歴史は自然災害の歴史と言っても過言ではないほど、私たち日本人はこれまで幾たびもの地震を経験してきました。日本の建築はある意味地震との戦いでもあり、住宅から高層ビルに至るまで、建物の耐震性は常に重要なテーマとなっています。 

特に最近では、コロナ禍で自宅時間が格段に増えているので、万が一大きな地震が発生した際には自宅で被災する確率が高いのではないでしょうか。そのような時に自宅は安全なシェルターとして機能する必要がありますが、地震に耐え得るだけの十分な強度がない住宅も多く存在していることも事実です。

仮に地震が起こっている数十秒は耐えたとしても、地震後に倒壊の恐れがあると判断された場合には自宅に戻れず避難しなくてはなりません。物理的制約やストレスの多い避難所生活は想像以上に過酷なものです。本来、身を守るための自宅が災害時には機能しなくなる……このような状況は何としても避けたいですよね。

 

なぜ品川区は火災危険度が高いのか

 
タイホウ建設が拠点としている品川区は、都内でも有数の狭小地エリアです。オフィス街のイメージが強いかもしれませんが、一部を除いてほとんどの地域は古い木造住宅が密集しており、火災危険度では常に上位を占めています。区画整理が及んでいない地域に至っては、接道(道路と敷地が接している部分)の幅が2メートル未満の、いわゆる“再建築不可”に該当する物件も多く存在しているという現状です。再建築不可の物件は、文字通り建物を一度壊すと建て替えができないので、昔の建築基準法で建てられた古い木造住宅にそのままずっと住み続けているような事例は珍しくないのです。

そこで品川区では、耐震補強工事や建て替え工事などの費用の一部を負担する様々な補助金・助成金制度を設けており、行政の立場から区民の安全を守っています。これらの制度については工務店やリフォーム会社であれば熟知しているので、自宅の耐震について不安のある方や建て替えやリフォームを検討している方は一度ご相談することをおすすめします。建て替えやリフォーム前の耐震診断だけでも助成金の対象になるので、自宅の安全性を過信せずに、何かが起こる前に対策をしておくと安心かもしれませんね。


自宅の耐震レベルを知っていますか?耐震診断によって明らかになる
耐震性(評点)

 
人は自分自身の健康を守るために、健康診断に行きますよね。家も然りです。家の健康を守るためには、定期的に診断する必要があるのではないでしょうか。

例えば屋根や外壁であれば、外観的な問題もありメンテナンスに対する意識が他よりは高いかと思います。しかし、基礎や柱のような構造部分であれば、生活の中で劣化の度合いがわかりません。構造部分は住む人の命にも関わる重要な役割を果たしているので、是非こちらも定期的に診断をしていただきたいと思っています。
 

耐震診断の方法は?

 
耐震診断は有資格者である「耐震診断士」が2時間ほどかけて、家の隅々までチェックします。家の床下や天井裏にもできるだけ入り、筋かいは適切に施工されているか、雨漏りの跡や傷んでいる木材はないかなどを確認します。

調査項目は、間取り・壁の材質・筋かいの有無・屋根の重さ・劣化状況(基礎のヒビ割れ・外壁の割れ・雨染み)など多岐にわたります。例えば日本家屋の典型でもある縁側がある間取りなどは、開口部が偏っているということなので構造的に弱いということになります。

家は意匠性も重要ですが、構造的な要素を満たした上でのデザインであることは言うまでもないですね。


耐震診断の方法


耐震診断の方法は、(一社)日本建築防災協会が定めています。詳しい内容は『2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」』に記載され、この診断法は全国で用いられています。 耐震診断の調査結果から耐震診断書を作成します。耐震診断の結果は、総合評点に基づき4段階で評価します。

そのうち上2つ、総合評点1.0以上の「倒壊しない」・「一応倒壊しない」であれば、耐震性があると判断されます。一方、「倒壊する可能性がある」・「倒壊する可能性が高い」の場合は、大地震によって大きな被害が生じる可能性が高いため、耐震補強による対策が必要となります。耐震診断では、人命保護に重点を置き、「大地震時に倒壊しない」ための耐震性確保を目的としています。
木耐協のホームページより抜粋)


3つの診断方法


耐震診断には3つの方法があります。一つは、建築士でなくても可能な「誰にでもできるわが家の耐震診断」という簡易診断。そして、建築士向けである「一般診断法」と「精密診断法」です。

「精密診断法」では原則として壁を一部解体して調査をしなければ判断することが難しい診断法となっています。解体した箇所の復旧工事が必要なため、診断費用も高額になります。そのため、タイホウ建設では非破壊調査で一定の精度を確保できる「一般診断法」を推奨しています。
木耐協のホームページより抜粋)


耐震診断で何がわかる?

 
耐震診断では驚くほど多くのことがわかります。その代表的なものがシロアリ被害です。

日本に生息するシロアリの8割を占める「ヤマトシロアリ」ですが、好物はずばり“湿った木”。湿った木を食べるの?木が食料なの?と思いますよね。確かに木を食べるわけですが、厳密に言うとシロアリは木の幹に豊富に含まれる「セルロース」を栄養としています。そして寒さに弱く基本的には関東以南にしか生息していません。

これらを考えると、シロアリは暖かくて湿った木があるところに生息していることになります。一般住宅で木が湿っているところと言えばどこでしょう。床下(基礎の部分)、屋根裏、天井裏、柱、押入れ、玄関、お風呂や洗面所…たくさん思いつきますね。そう、高温多湿な日本の気候風土と木造戸建の組み合わせは、恐ろしいことにシロアリにぴったりなのです。シロアリは日光を嫌うので、私たちが家の中で「シロアリを見つけた!」となることは滅多にありません。私たちが知るのは、あくまでシロアリの被害にあった建物の部位ということになります。

しかしこの確認は困難で、柱や玄関など表に出ている部分ならまだしも床下や屋根裏などは何か特別な理由がないと足を踏み入れない場所なので、いつまでも被害が気付かずに放置されてしまうのです。気付いた時には手遅れと言うのはあまりにも悲しいですよね。

シロアリ被害が恐ろしいのは、家の構造部に該当するような主要な柱や壁が被害にあって強度が落ちてしまうこと。そして、被害にあった状態で放置しておくと最悪の場合には大地震の時などに倒壊する可能性もあります。それほどまでに、シロアリ被害というものは甚大なのです。

築年数が浅くてもシロアリ被害にあっている家屋はたくさんあるので、「我が家はまだ新しいから大丈夫」と思っていても、10年に1度程度の床下点検(どなたでも無料で実施)をおすすめします。

そして、躯体の劣化や腐食などもわかります。壁や柱に入ったヒビ、雨水によって腐食した外壁や天井裏、台風などで変形した屋根材などは、地震の時に問題があらわになる可能性があります。

揺れがおさまり、一歩外に出たら瓦が落ちてきたという例もあるので、これらも細かく見ておきたいところですね。


耐震補強工事ではどんなことをやるの?

 
耐震診断の結果によって補強工事の内容を決めていきます。

耐震補強工事には様々な方法がありますが、目標とする耐震性(評点)と予算に応じた補強工事を組合せで、優先順位をつけながら施工箇所を考えていくのが補強設計です。一般的な補強工事としては、壁の補強、基礎・柱の補強、そして屋根の軽量化があります。壁や柱は構造体として重要な役割を果たしているので、ここがしっかりしていなければ安心して住むことができません。

壁の補強 

 構造用合板や筋かいによる補強もありますが、耐震補強部材メーカーが開発した 「かべつよしシリーズ」による補強をタイホウ建設では推奨しています。通常の壁 補強では必要な天井・床の解体が不要なため、費用を抑えた施工が可能です。 

基礎・柱の補強 

ひび割れが生じている基礎にエポキシ樹脂などを注入し穴を塞ぎます。劣化の程度によっては、新たに基礎を設置したり、既存の基礎・柱を取り替えたりします。 

屋根の軽量化 

日本家屋の定番とも言える瓦屋根ですが、その重さから建物のバランスが悪くなり、地震の時など揺れが大きくなる原因の一つです。最近では、軽量化された良質な屋根材が豊富にあるので、耐震補強工事としてこのようなものに取り替えることもあります。 



耐震補強工事事例

 
タイホウ建設が施工した耐震補強工事の事例をご紹介します。

住所:東京都品川区

築年数:35

構法:在来軸組工法

概要:家の全面改修に伴い耐震診断も実施。評点から耐震工事が必要と判断され、大規模改修工事と共に全面的に補強工事を行う。

耐震工事内容:屋根の葺き替え、土台も一部入れ替えして防蟻処理を施し、「かべつよし」による耐震壁を1F8か所、2F3か所設けたことにより、評点1以上を確保。


現状

 

 

補強案


施工中の様子

その他耐震補強事例はこちら


品川区H様邸 耐震改修工事
小修繕を何度もいただいているうちに、耐震補強のご相談をいただきました。
品川区S様邸 耐震改修工事
耐震診断をじっくり行い、その結果を基に耐震補強工事を含めたリフォームプランのご提案をしました。 シロアリ被害による劣化も目に付いたこともあり、耐震診断に時間をかけて実施しました。


狭小地の戸建ての建て替えもご検討ください。


築年数が経っていて耐震に問題がある場合は、耐震補強工事ではなく建て替えという選択肢もあります。

狭小地の建て替えのメリットは建物の構造自体を大規模に変えることができる点です。部分的なリフォームでは解決することができない狭小地の建物の使いにくさを解消できる場合もあります。最新の技術を使った過ごしやすい家にすることができるでしょう。

対して、狭小地の建て替えのデメリットはやはり費用の面です。
耐震補強を含む水回りや内装リフォームの相場は、全体で500-1500万円ほどです。一方、狭小地の建て替えを行うとなると相場は1500万円‐2500万円ほどになります。広さや設備や内装にどれだけこだわるかによって変化しますが、やはりコストは建て替えの方が1000万円近く高くなることが多いです。ただし、先々住み続けることを考えるならば、建て替えの方がよいケースもあるので、是非一度相談してみることをおすすめします。

また下記物件のように建て替えはしなくとも、基礎工事からやり直すことで、屋根も最新のものに軽量化、内装もリノベーションを入れることができ、限りなく建て替えに近い形で家を復活させることも可能です。

タイホウ建設の工事が特別な理由

 

職人の質 

タイホウ建設の職人は、皆一様に高い技術力を備えたベテラン揃いです。自分の仕事に対して誇りと責任を持っており、技術力だけではなく職人としての心構えが十分に備わっているので、どのような現場にも自信を持って対応させていただいています。タイホウ建設には「タイホウ匠会」という協力会社の団体があり、日々の情報交換や交流などで強固な信頼関係を構築しております。お互いの専門領域に敬意を払い合い、現場ではそれぞれがプロとして最高の仕事を持ち寄るタイホウ建設の体制は、まさにワンチームと言えます。
 

アフターフォロー

タイホウ建設が地域密着にこだわる理由は「何かあった時にすぐに駆けつけることができる」からです。家のトラブルはある日突然発生します。中にはその日の生活にも困るような緊急性の高いトラブルということだってあるかもしれません。そのような時に迅速に対応できるのが、真の意味の地域密着ではないでしょうか。「地域の皆さまの困りごとは一秒でも早く解決してあげたい」、その思いの強さはどこにも負けません。


「住まいの町医者」としての取り組み、そして伝えたいこと

 
タイホウ建設が「住まいの町医者」として地域密着にこだわるのはなぜでしょうか。それは、町の工務店である私たちこそが町の安全と地域の皆さまの生活を守るという使命感を持っているからです。

近所付き合いが希薄化している東京の中にあって、ここ品川区は地域住民同士の交流が活発です。タイホウ建設の社長、岡井は町内会の副会長も務め、町内活動を通じて日頃から地域の皆さまと積極的に関わりを持ってきました。

町内活動としては防災への取り組みや地域祭りの運営などに尽力し、町の工務店としてはモノづくりの楽しさを伝えるような子供向けのイベントから耐震の重要性を伝えるようなセミナーまで、建設業のプロとして持ち合わせている知恵を惜しみなく提供してきました。

お祭りやイベントなどでは地元文化の豊かさを享受し、セミナーなどで地域の問題を共有する。このような緩やかな地域住民同士の繋がりこそが、災害時の何よりのセーフティーネットとなると考えています。

東京のようにインフラが高度に整備されている都市では、人の手を借りなくても生活できることも確かですが、テクノロジーが基盤になっている“便利さ”は災害時には意外と脆弱だったりするものです。一方で、人と人の繋がりは思っている以上に強固で確実なものです。地域に住む私たちの助け合いの精神こそが、いざという時に地域を守るのではないでしょうか。

私たちは、「家づくりは町づくり」だと考えております。工務店として安心・安全な住まいを創造する。一軒の家という小さな単位の成功が集まって地域を形成する。そして、地域の皆さまの生活を住まいの町医者として工務店が守る。このような事例が都内のあちこちで同じように起これば嬉しいことですよね。

タイホウ建設は100年企業を目指して、地域から必要とされる存在であり続けるためにこらからも邁進していきます。

ご自宅の耐震にご不安がおありの方は是非タイホウ建設にご相談ください。
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