店舗スペースを住空間へ。暮らしやすさを高めた戸建リノベーション
長く商店街で親しまれてきたお茶屋を閉業されたことをきっかけに、ご家族の暮らしを支えてきた建物を、これからのお住まいとして見直しました。
お店の面影や積み重ねてきた思い出を大切にしながら、耐震補強や断熱工事、水まわり、動線、収納を改修。将来の暮らしも見据え、ご夫婦がこれからも住み慣れた場所で穏やかに過ごせるお住まいへと生まれ変わりました。
お客様からのご要望
品川区の耐震診断を利用し、建物の耐震改修を検討していました。 他社からは「助成金を利用するには倉庫や奥の部屋の解体が必要で、耐震工事のみの対応になる」と提案されていました。しかし、私たちは内装や浴室なども含めて1階全体をリフォームしたいと考え、近所で親しみのあるタイホウさんに相談しました。 元々店舗として使われていたスペースを住居として活用できるようにするとともに、建物の耐震性を高め、浴室も新しくしたいと考えています。
タイホウ建設からのご提案
お茶屋として営業されていた頃から多くの荷物が保管されており、廊下にも物が並んでいる状態でした。そこで、不用品の処分などをサポートさせていただきました。荷物が減ったことで廊下を通りやすくなり、日々の移動に必要な幅も確保できています。
今回のリフォームでは、店舗として使用していたスペースを住居へ改修するとともに、外壁や屋根も改修し、内外装を含めて住まいの一階を工事しています。また、浴室についても現在の暮らしに合わせて新しくいたしました。
壁や床には断熱材を施工し、外部へ伝わる生活音を抑えるとともに、冷暖房の効きにも配慮しました。店舗スペースは、将来ベッドを置くことも想定したフローリングの洋室へ変更し、床の段差をなくすことで車椅子でも移動しやすい仕様としています。
耐震改修については、当初、品川区の助成金活用も検討されていましたが、助成条件に合わせるには倉庫や奥の部屋の解体が必要となり、ご希望されていた浴室や内外装のリフォームまで含めることが難しい状況でした。そのため、今回は助成金を使用せず、お客様が希望される工事内容を優先してご提案しています。
耐震面では、専門的な耐震診断の結果をもとに、筋交いや構造用合板を配置して建物全体を補強しました。耐震性能を示す上部構造評点は0.15(倒壊する可能性が高い)から1.03(一応倒壊しない)へ大幅に向上しています。
【担当スタッフ】岩﨑 英俊
| 地域 | 品川区豊町 |
|---|---|
| 建物種別 | 戸建 |
| 施工内容 | 全面リノベーション |
| 施工箇所 | 和室・洋室・浴室・キッチン・外壁・給湯器 |
| 工期 | 約2か月 |
| 施工費用 | 約1,230万 |
| 使用商材・建材 |
引き戸:Panasonic ベリティス PA型(和室・廊下・旧店舗) 和室収納折れ戸:Panasonic ベリティス W1645 洋室腰窓:LIXIL 浴室:TOTO システムバスルーム サザナ 1116 ガス給湯器:ノーリツ GT-2070SAW BL 脱衣場シンク:TOTO SK500 #NW1 外壁:旧店舗サッシ撤去箇所 サイディング貼り ブロック塀補強:マチダコーポレーション FITパワー(4か所) |
施工前
長年お茶屋として使われていた建物は、店舗スペースや倉庫がそのまま残っており、住居としては使いにくい間取りになっていました。
建物の耐震性にも不安があり、将来を考えると住まい全体を見直す必要がありました。また、長年蓄積された荷物によって廊下や収納も十分に活用できず、生活動線にも影響が出ていました。
施工中
解体・耐震補強工事
取り壊しが条件となる助成金はあえて利用せず、マチダコーポレーションの特殊金具「FITパワー」によるブロック壁補強を施すことで、大切な倉庫をそのまま残しました。
1階居住スペースは、内装解体後に構造を確認し、耐震診断と専用ソフトの解析に基づき補強を実施。柱・間柱・筋交いの追加にくわえ、1階の計24か所(半間21か所、1間3か所)に構造用合板を施工し、地震の横揺れに強い建物へと改修しています。
断熱・床下地工事
壁や床から伝わる外気の影響を抑えるため、板状断熱材や繊維系断熱材を施工しました。
床には断熱材を敷き込んだうえで合板を張り、フローリングを施工するための下地を形成。旧店舗部分と廊下の床の高さも合わせ、段差の少ない移動しやすい床につなげています。
店舗開口部・外壁改修工事
店舗正面に設けられていた大きなサッシを撤去し、住居として使用する洋室に合わせて外壁を新設しました。
木材で壁の骨組みを組み、新しい腰窓を設置。外壁下地を施工したうえでサイディングを張り、外からの視線を遮りながら自然光を取り込める外観へ変更しました。
浴室設置・内装仕上げ工事
浴室工事を進めるとともに、旧店舗として使われていた部分は住居用の洋室へ改修しました。
引き戸や腰窓も設け、将来ベッドを置くことや車椅子での移動も考慮した居室へと工事を進めました。
施工後
耐震評価
今回の耐震改修工事により、耐震性能を示す上部構造評点は0.15から1.03へと大幅に向上しました。施工前は「倒壊する可能性が高い」と判定される状態でしたが、補強後は「一応倒壊しない」とされる評点1.0以上まで改善しています。
筋交いや構造用合板を用いて建物全体のバランスを見ながら補強を行い、耐震性能を高めました。これにより、地震時の倒壊リスクを抑え、今後も住み続けやすい建物へと改修しています。
洋室・和室
旧店舗部分は、将来ベッドを置くことや車椅子で移動することも見据え、段差を抑えた広い洋室へ変更しました。明るい木目のフローリングと白い壁で仕上げる一方、長年使われてきた時計や暖簾を残し、お茶屋の面影も受け継いでいます。
和室は畳や既存の木製建具を活かしながら、壁や収納、引き戸を改修。昔からの落ち着きを残しつつ、荷物を収納しやすく、部屋間を移動しやすい居室になりました。
浴室・トイレ
浴室とトイレは、将来の身体状況の変化も考え、立ち座りや移動を支える手すりを取り入れました。浴室にはTOTO「サザナ」を採用し、浴槽へ出入りする際につかまりやすい位置へ横手すりを設置。トイレには横手すりと縦手すりを組み合わせ、便器への移動から立ち上がりまで身体を支えやすくしました。明るい内装でまとめ、毎日使う水まわりを清潔に保ちやすい仕上がりとしています。
外観
旧店舗正面の大きな開口と看板を撤去し、腰窓を設けた住居用の外壁へ変更しました。外壁には明るい色合いのサイディングを張り、既存部分となじむ落ち着いた外観に仕上げています。2方向に窓を設けたことで、外からの視線を抑えながら洋室へ自然光を取り込めるようになりました。





