築年数を価値に変える、都市型再生リノベーション
人気エリアに建つ戸建てを、建物の記憶を活かしながら次世代へとつなぐ「賃貸併用リノベーション」を行いました。
共用部や室内の一部には、解体時に現れたコンクリートの風合いを「味」として残し、新しい素材と組み合わせることで、新旧が融合したモダンな空間を創出。オーナー様のお住まいは、以前の家で気に入られていた開放感を大切に、光が隅々まで届く明るい居住空間へと再生しました。
賃貸住戸は「クール・無機質・都会的」なデザインで統一。白を基調としたスタイリッシュな仕上がりは、感度の高い若い世代からも支持され、完成後すぐに満室となりました。
長きにわたる打ち合わせを経て完成した、賃貸併用住宅。かつての雨漏りの悩みは解消され、高い断熱性による快適な暮らしと安定した賃貸経営を両立する、唯一無二の共同住宅へと生まれ変わりました。
お客様からのご要望
建物の老朽化と深刻な雨漏りに悩み、対策を検討し始めました。当初は他社から収益重視の「建て替え案」ばかり提示されましたが、住み替えの手間やコストを考え、「今の建物を活かして住み続ける道はないか」と比較検討していました。
タイホウ建設の岡井社長から、自分たちも住みながら賃貸にするプランが合理的であると提案を受け、ボロボロだった建物でも「スケルトンリフォームで再生できる」という見通しが立ったことで、リフォームを決断しました。
具体的な要望については、予算内でどこまで可能か未知数だったこともあり、「基本的な方向性はお任せ」というスタンスで進めていただきました。
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・雨漏りの根本解決と、断熱性などの基本性能の向上。
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・コスト・融資・将来性のバランスを重視した再生。
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・人気エリアに合うクールで無機質なデザイン。
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・解体時に現れたコンクリートの風合いなど、建物の記憶を活かす提案。
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言葉にせずとも汲み取っていただいた、明るく開放感のある居住空間。
「できること・できないこと」を正直に伝えてくれる信頼感をベースに、プロの視点から私たちの生活に最もメリットのある形を提案していただきたいと考えていました。
タイホウ建設からのご提案
雨漏りきっかけに建物全体の見直しを検討することになり、3年以上の歳月をかけてお施主様と丁寧に対話を重ね、既存建物の価値を尊重しながら導き出した答えが、「地上3階建て・3戸の共同住宅」への大規模改修というかたちでした。
人気エリアの土地柄に合わせ、ターゲットを若い世代に設定。内装・外装ともに「クール・無機質・都会的」なスタイルをご提案しました。お施主様からの「ほぼおまかせ」という厚い信頼に応えるべく、限られたコストの中で最大限の付加価値を生むデザインを追求し、土地の個性を活かした住まいをご提案しました。
今回のプロジェクトで最も象徴的な要素としてご提案したのが、共用階段のデザインです。解体途中に現れた既存コンクリートの独特な風合いを活かし、補修すべき箇所を見極めながら「味」のある部分は残す方針をご提案しました。お施主様ご自身も写真を残されていたほど思い入れのある素材を記憶として受け継ぎつつ、床にはカーペットタイル、壁には白く塗装した木毛セメント板、白いスチール手摺を組み合わせ、新旧が融合するモダンな共用部をご提案しました。
住戸内部はすべてクリーンな白で統一し、空間を広く明るく見せる設計をご提案しました。1・2階は既存コンクリート天井をあえて見せることで、無骨でスタイリッシュな開放感を演出する仕上げをご提案しました。最上階である3階は断熱性能を高めながら白い天井仕上げとし、高い階高を活かした開放感のある住戸をご提案しました。キッチンや水回りも空間に溶け込む白を採用し、シルバーのダクトレールと丸いフォルムの照明をアクセントに、シンプルな中に印象的なリズムを生む住戸デザインをご提案しました。
| 地域 | 品川区 |
|---|---|
| 建物種別 | 賃貸住宅 |
| 施工内容 | 大規模リノベーション |
| 施工箇所 | 全面 |
| 工期 | 約8か月 |
| 施工費用 | 6650万 |
| 延床面積 | 275.52㎡ |
施工前
もともとは戸建て住宅として使われていた建物でしたが、雨漏りの発生や設備の劣化・老朽化が進んでいます。
賃貸住宅への転換を見据える中で、建物全体には経年による傷みが見られ、構造や設備を含めた大規模な見直しが必要な状態でした。
施工後
共用部
共用部の階段は解体時に現れた既存コンクリートの風合いを活かし、建物の記憶を受け継ぐ階段に仕上げました。
白い手すりと木毛セメント板を合わせることで、モダンな雰囲気をプラス。新旧が自然に溶け合う、住まう人を迎える象徴的な空間になっています。
1Fオーナー様住戸
白を基調とした空間に、あえて既存のコンクリート天井を露出させることで、無機質さとやわらかさが共存する洗練された私邸に仕上げました。素材のコントラストが奥行きを生み、シンプルながらも随所にこだわりを感じる住まいに。シルバーのダクトレールや丸いフォルムの照明が都会的なアクセントを添え、若々しい感性で日々を愉しめる、明るく開放的な居住空間となっています。
2F賃貸住戸
2Fも1F同様躯体を見せた天井と白壁のコントラストを基調に、開放感のある空間に仕上げました。
キッチンを中心に視線が抜ける間取りとすることで、暮らしやすさと広がりを両立。素材の質感を活かしたシンプルな設えが、日常に心地よい余白を生む住まいです。
3F賃貸住戸
最上階である3階は、天井裏に断熱材を充填することで居住性能を高めながら、白で整えた天井が光をやわらかく反射しあたたかみを感じる空間に。
もともとの高い階高を活かし、性能と開放感を両立した、心地よい最上階住戸に仕上げました。
外観
既存の外壁はそのまま活かしつつ、玄関ドア・中央の窓・シャッターを刷新しました。
開口部の印象を整えることで、建物全体がすっきりとした表情に変わり、築年数を感じさせない外観へとリフレッシュしました。





